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株式会社エニアグラムコーチング - ブログ

2015/11/26

【9つのタイプ】タイプ9とのトラブル対処法-「自分の意見を言わないことについて」

業務の現場におけるタイプ9は、スタッフとの調和、周りとの平和を大切にするあまり、優柔不断に見えます。リーダーシップを発揮して欲しいときに、引っ込んでしまう態度に煮え切らなさを感じたスタッフから、怒りの火の手が上がることもあります。コーチ役は、タイプ9の囚われのポイントに焦点をあてて、気づきを促してください。ポイントは、自己への信頼が低すぎること、他者との衝突を避けてしまうこと、意見を主張することへの怖れ、囚われです。

タイプ9に効果的なリードとして、目的と優先順位について何回か質問する方法があります。「あれは、どうなっているのか」と責めるのではなく、決定事項の確認の質問を繰り返すのです。周りから求められ、良き平和な関係が保たれていることが認識できれば、タイプ9は、安心した気持ちで仕事に励むことが出来ます。

 

EC=エニアグラムコーチングを使った育成では、プレッシャーをかけずに、ゆっくりとした雰囲気の中で、じっくり取り組ませることが重要です。タイプ9は他者との関係が調和していることを求めていますので、激しい言葉で詰められる、高圧的な態度を感じると話す意欲を失い、急に頑固になります。このダイアログでは、タイプ9のこころの深い部分にフォーカスしています。実際はこれを、2回に分けてコーチングしても良いかもしれません。1回目は自己を信頼、尊重しないこと、必要以上に卑下していることです。(①のセッション部分)次に、賛成・反対の意見に入るのを避けるのは、他者との関係が失われるのではないかとの怖れから発する自動的な行動なのではないか、との気づきへの促しです。(②のセッション部分)

 

繰り返しになりますが、タイプ9は他者との葛藤を避けて生きたいと願っていますので、コーチ役との葛藤にならないよう、柔和な態度、無償の協力者としての接し方を心がけないと、(③のセッション部分)強い抵抗を示されて失敗します。充分に承認をし、自分の秘めた才能に気づかせ、エネルギッシュな自己イメージを持たせるよう、コーチングしましょう。

 

EC=エニアグラムコーチング例「他者との衝突を避けていることに気づかせる」

 

課長(上司)  「お疲れ様。君のチームはなかなか頑張っているね」

リーダー(部下)「有難うございます」

課長  「うん、ところで、今回のプロジェクトへの参加だが、君のチームの計画案がまだ来ていないのようだが」

リーダー「あ、遅れていて、申し訳ありません」

課長  「何か、うまくいかないことでも?」

リーダー「いえ、スタッフの意見が、なかなかまとまらなくて」

課長  「うん、なるほど・・・。で、君自身は、どうするつもりなのかね?」

リーダー「それは・・・」

課長  「君はスタッフの意見を良く聞いているね。君自身の意見はどうかな」

リーダー「はあ、それがなかなか・・・」

課長  「チームは良い雰囲気だが、何か問題があるのかな?」

リーダー「・・・」

課長  「・・・(積極的な沈黙)」

リーダー「・・・それぞれを、よく検討したいからかも、しれません」

課長  「よく検討する・・・、うん、それは大切だね。それで?」

リーダー「・・・」

課長  「これは私の感じなのだが、君は、みんなの意見を尊重し過ぎているところはないかい。逆に言うと、自分の意見は、全体にとって取るに足りないものだ、と考えすぎるところが、ないかい?」(①自己を信頼、尊重しない、必要以上に卑下する傾向について)

リーダー「・・・あるかもしれません」

課長  「あるかもしれないね」

リーダー「・・・そうですね。確かに自分の意見は言っていませんでした」

課長  「それで・・・?」

リーダー「・・・それは、皆の意見を尊重したいので・・・」

課長  「賛成、反対でぶつかることを、避けたいのだね」

リーダー「・・・そうかもしれません」

課長  「どちらでも良い、とも考えてしまう・・・」

リーダー「それもあります。・・・どうすれば良いのでしょう」

課長  「私は、君が意見を言わないのは、スタッフとぶつかることで、君からスタッフが離れていくのではないか、という怖れを持っているのではないか、と感じるのだが、どうだろう?」(②賛成・反対の意見に入るのを避けるのは、他者との関係が失われるのではないかとの怖れからの行動ではないか、との気づきを促す)

リーダー「そうです。確かに、自分には怖れがあります」

課長  「・・・(積極的な沈黙)」

リーダー「今、課長にそのように言われて、はっきりしました。確かに私は怖れや不安が出てきて、自分の意見が出せなくなります。それは、スタッフとの関係が壊れるのではないか、と感じていたからです」

課長  「なるほど、そう感じるのだね」

リーダー「はい。今まで、ずぅーとそうでした」

課長  「分った、じゃ、こうしよう。今回のこの話し合いを、もう少し継続しよう。今までは、業務のやり方についてミーティングをしてきたが、今回は、君自身の課題についてだね。少し時間がかかると思うが、必ず良い解決方法が見つかると感じるよ」(③柔和な態度、無償の協力者としての接し方をする)

リーダー「はい」

課長  「今日、話し合ったことを、よく整理してまとめておいてくれ。今日気づけたことは、とても大切なことだと思う」

リーダー「はい、分りました」

課長  「次の話し合いのスケジュールは、私の方からメールしておくので・・・」

リーダー「はい、分りました。有難うございました」

 

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